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令和 元年  9月 定例会(第4回)−09月10日-04号

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  1. 高崎市議会 2019-09-10
    令和 元年  9月 定例会(第4回)−09月10日-04号


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    最終取得日: 2023-04-16
    令和 元年  9月 定例会(第4回)−09月10日-04号令和 元年  9月 定例会(第4回)   令和元年第4回高崎市議会定例会会議録(第4日)   ────────────────────────────────────────────                                   令和元年9月10日(火曜日)   ────────────────────────────────────────────                  議 事 日 程 (第4号)                                  令和元年9月10日午後1時開議 第 1 一般質問   ──────────────────────────────────────────── 本日の会議に付した事件 (議事日程に同じ)   ──────────────────────────────────────────── 出席議員(38人)      1番   大 河 原  吉  明  君      2番   青  木  和  也  君      3番   荒  木  征  二  君      4番   谷  川  留 美 子  君      5番   中  村  さ と 美  君      6番   三  井  暢  秀  君      7番   丸  山  芳  典  君      8番   樋  口  哲  郎  君      9番   伊  藤  敦  博  君     10番   中  島  輝  男  君     11番   清  水  明  夫  君     12番   後  藤     彰  君
        13番   小  野  聡  子  君     14番   片  貝  喜 一 郎  君     15番   依  田  好  明  君     16番   新  保  克  佳  君     17番   時  田  裕  之  君     18番   林     恒  徳  君     19番   大  竹  隆  一  君     20番   根  岸  赴  夫  君     21番   堀  口     順  君     22番   飯  塚  邦  広  君     23番   渡  邊  幹  治  君     24番   逆 瀬 川  義  久  君     25番   長  壁  真  樹  君     26番   白  石  隆  夫  君     27番   丸  山     覚  君     28番   柄  沢  高  男  君     29番   松  本  賢  一  君     30番   石  川     徹  君     31番   後  閑  太  一  君     32番   後  閑  賢  二  君     33番   三  島  久 美 子  君     34番   高  橋  美 奈 雄  君     35番   丸  山  和  久  君     36番   柴  田  正  夫  君     37番   柴  田  和  正  君     38番   田  中  治  男  君   ──────────────────────────────────────────── 欠席議員(なし)   ──────────────────────────────────────────── 説明のため出席した者   市長      富  岡  賢  治  君   副市長     兵  藤  公  保  君   副市長     齋  藤  逹  也  君   総務部長    曽  根  光  広  君   財務部長    南  雲  孝  志  君   市民部長    小  泉  貴 代 子  君   福祉部長    吉  井     仁  君   福祉部子育て支援担当部長                                   星  野  守  弘  君   保健医療部長  新  井     修  君   環境部長    石  原  正  人  君   商工観光部長  松  本     伸  君   農政部長    真  下  信  芳  君   建設部長    宮  石     修  君   都市整備部長  内  田  昌  孝  君   倉渕支所長   宮  下  好  史  君   箕郷支所長   岡  田  賢  司  君   群馬支所長   塚  越  好  博  君   新町支所長   松  本     淳  君   榛名支所長   太  田  直  樹  君   吉井支所長   川  嶋  昭  人  君   会計管理者   岸     一  之  君   教育長     飯  野  眞  幸  君   教育部長    小  見  幸  雄  君   教育部学校教育担当部長                                   熊  井  正  裕  君   選挙管理委員会事務局長(併任)         代表監査委員  田  口  幸  夫  君           曽  根  光  広  君   監査委員事務局長宮  下  明  子  君   上下水道事業管理者                                   新  井  俊  光  君   水道局長    福  島  克  明  君   下水道局長   松  田  隆  克  君   消防局長    井  草  明  仁  君   ──────────────────────────────────────────── 事務局職員出席者   事務局長    大 河 原  博  幸      庶務課長    佐  藤     勉   議事課長    村  上  正  和      議事課議事担当係長                                   門  倉  直  希   議事課主任主事 後  閑  和  晴      議事課主任主事 清  水  達  哉   ──────────────────────────────────────────── △開議  午後 1時00分開議 ○議長(松本賢一君) これより本日の会議を開きます。  上着は適宜お脱ぎください。  本日の会議は、議席に配付いたしました議事日程(第4号)に基づき議事を進めます。   ──────────────────────────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(松本賢一君) 日程第1、一般質問を行います。  昨日に引き続き、順次発言を許します。  3番 荒木征二議員の発言を許します。                  (3番 荒木征二君登壇) ◆3番(荒木征二君) 議席番号3番 荒木征二です。通告に従いまして質問をさせていただきます。  私の質問は、防災についてです。防災については、これまで議会でも繰り返し繰り返し議論されてきております。こういった議論の積み重ねがさらに高崎の防災をよりよいものにしていく、そのような考えに基づいて、今回も質問させていただきたいと思います。防災は、一度計画をつくったらそれで終わりということにはなりません。常に議論を続けていくことが大切ですし、このことは執行部の皆さんも重々承知のことと思います。この質問が高崎の防災を一歩でも前進させることができるよう、しっかりとやらせていただきたいと思います。  まずは、ことし3月に改定されました高崎市地域防災計画について質問させていただきます。この地域防災計画は、法定計画ではありますが、やはり市民の安心に直結するものですから、その内容は市民の皆さんの期待に応えられるものでなければならないと考えます。2004年の新潟県中越地震、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震などといった激甚災害に見舞われた自治体にはさまざまな形で高崎市からも応援要員を派遣してまいりました。また直近では、昨年の西日本豪雨北海道胆振東部地震と、やはり災害が発生し、その都度災害に対する知見は積み上げられ、新たな試みもどんどん取り入れられております。先日は熊本市にお邪魔しまして、直接災害の担当者から学べる機会を得ましたが、熊本市も神戸市、あるいは仙台市から多くのことを学び、みずからの防災に役立てているとのことでございました。  そこで、お伺いしたいと思います。今回の高崎市地域防災計画の改定に当たっては、被災地の経験、あるいは被災地からの教訓を取り入れるなどといった対応をされたかお知らせください。 ◎総務部長曽根光広君) 荒木征二議員の高崎市の防災についての御質問にお答えいたします。  高崎市地域防災計画は、災害対策基本法に基づき、市長を会長とする高崎市防災会議において策定するもので、本市が実施する各種防災施策とあわせて、国の防災基本計画や県の地域防災計画関係法令改正内容を反映させて、毎年度改定しているところでございます。近年全国各地で発生した大規模災害を受けて改定された国の防災基本計画には、平成29年の九州北部豪雨を教訓として、中小河川における避難勧告等の発令基準の設定に関する事項等が盛り込まれました。また、平成28年8月に岩手県岩泉町で発生した高齢者施設の被害を教訓として、水防法及び土砂災害防止法の改正による高齢者福祉施設等避難確保計画の策定に関する事項などが盛り込まれました。本市の地域防災計画におきましても同様の改正を行っており、大規模災害を教訓とした改正内容となっております。また、計画に記載しているもの以外にも、東日本大震災の復旧、復興に当たり被災自治体に派遣した職員の報告会を開催するなど、被災地における実務上の経験や教訓を共有する取り組みも行っているところでございます。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁いただきました。被災地から学べることは非常に多いと思います。常に被災地から学ぶという姿勢であることに安心いたしました。引き続き派遣職員の得た知識や経験を広く職員間で共有していただきますようにお願いいたします。  続きまして、救援についてお聞きいたします。激甚災害に見舞われた被災地は、それこそ筆舌にしがたい困難に見舞われたわけです。熊本市の担当者からは、あらかじめ東日本大震災から学んではいたものの、いざとなったら救援の受け入れには大変苦慮したし、混乱してしまったと、自戒の念を込めて切実なお話をお聞きしたところでございます。熊本市に限らず、多くの被災自治体が共通して認識しているのが、この救援の受け入れの難しさだと思います。救援物資については、2016年の熊本地震以来、政府はプッシュ型支援方式をとっていることは周知のことと思います。昨年の倉敷市真備町のケースでも、政府はこのプッシュ型支援を実行しております。このことも踏まえましてお聞きします。  万が一高崎市が災害に見舞われた場合の救援物資受け入れについて、その集積拠点はどのように設定されているのでしょうか。また、救援については、物資だけではなく、人的救援もあるわけでございますが、それらの受け入れについてどのような対応方針をとっておられるか、お示しいただきたいと思います。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  初めに、救援物資受け入れにつきましては、大規模災害に伴うライフライン機能や物流の停止により、飲料水や食料、生活必需品などさまざまな物資が不足し、市の備蓄品で充足できないときは協定自治体協定事業者に応援を要請し、物資の確保を行うこととしております。  次に、救援物資集積拠点につきましては、物資を保管するスペース荷さばきのための資機材、運搬用トラックの出入りの利便性などを考慮して、平成29年3月に協定を締結した高崎市総合卸売市場を第一の集積拠点浜川運動公園バックアップ集積拠点とし、そこから各支所地域の拠点や避難所等へ配送することとしております。あわせて、避難所等への円滑な輸送体制を確保するため、運送事業者や群馬県トラック協会高崎支部とも協定を締結しており、速やかな支援物資受け入れ荷さばき、配送などを実施していく計画でございます。  次に、人的な支援の受け入れにつきましては、避難所に係る業務を初め、住宅の応急危険度判定被害認定調査支援物資荷さばき災害廃棄物受け入れなど、被災に伴って発生する各種応急活動業務に多くの人的資源を必要とすることから、これまでの大規模災害の被災地におきましても全国の自治体職員による支援が行われてまいりました。本市におきましても、被災に伴う各種応急活動に対する業務支援を必要とする場合は適時適切に支援を受け入れ市民生活の早期の復旧に努めてまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁いただきました。救援については、どの被災地も苦い経験をしており、それを教訓としまして、いわゆる受援計画の策定を進めている自治体も多くあります。何でもマニュアル化することが最善とは考えておりませんが、何しろ非日常の、日常とはかけ離れた状況の中で対応していかなければいけないのが災害でございます。特に発災直後は、政府や周辺自治体から、文字どおり救援物資が押し寄せてくると、こういった状況を現場の職員が担当者としてさばかなければならないという状況になってくるものと想像しております。こういった場面にこそ市職員の現場対応力が発揮されてくることとは思いますが、一方で、何もかもが個別判断されていれば、それもまた混乱の原因になりかねません。ですので、最低限のルールを職員間で共有しておく、あるいはほかの自治体から応援に入ってくれた職員との共通言語としてルールを持っておく、こういった観点からも、受援計画を取りまとめておくことは無益ではないと考えますし、応援協定を結んだほかの自治体にも、高崎の受援についてはこのようになっておりますということであらかじめお知らせすることもできるわけです。今回は触れておりませんが、業務継続計画とあわせまして、研究からでも結構でございますので、検討を進めていただきますようにお願い申し上げまして、次の質問に移ってまいります。  これも熊本市から得られた教訓の一つでございますが、いわゆる車中泊についてお聞きしたいと思います。熊本の地震でも多くの方が車中泊を選択しました。報道によれば、その数は一時1,200台を超えたとのことです。また、関連死も相当数出たものと疑われているところでございます。避難所に避難するというのが本来であることは理解しておりますけれども、例えば持病を持っている方、プライバシーのことからどうしても他人との生活になじめない方、そして大切なペットとともに避難している方にとっては、車中泊もいたし方がないのではとも思っております。また、避難者に限らず、ボランティアの方々についても、日帰りの方が多いとは思いますけれども、中には連日ボランティアに入ってくれる方もいて、こういった方々もやはり車中泊をされてボランティアをされているというのが実態のようでございます。  そこで、高崎市避難所運営マニュアルの規定を踏まえてお聞きします。このマニュアルによれば、当然のことかもしれませんが、車中泊については規定がないようですが、やはりこれは対象外との取り扱いなのでしょうか。また、応援ボランティアの方々で車中泊をされる方のためのスペースというのも、想定だけでもしておくべきと考えますが、お考えをお示しください。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  車内で避難生活を送られる方々への対応につきまして、平成28年の熊本地震においては、ペットを同伴しての避難や多くの方との共同による避難生活を好まないといった理由から、車内で避難生活を送られる事例がございました。車内での避難生活は、一定のプライバシーが確保できる一方で、身動きがとれるスペースが限られることから、いわゆるエコノミークラス症候群の発症などが懸念されているところでございます。また、行政やボランティアによる食料提供や保健衛生活動等の支援が行き届きにくくなる可能性があることなどのリスクも懸念されるところでございます。そのようなことから、車中泊による避難生活は、避難所運営等に関して推奨すべき事項を掲載している避難所運営マニュアルには記載しておりません。しかしながら、やむを得ず車中泊による避難生活を送る方々がいる場合は、支援の対象から漏れることのないよう、市職員を初め、運営主体にかかわる地域住民の方々や避難所支援関係者への周知に努めてまいりたいと考えております。  次に、ボランティア関係活用スペースについてでございますが、災害ボランティアの活動は、寝食や移動手段を含めて、まずは自分で手配、確保した中で活動していただくことが前提となるものでございます。しかし、市民生活の早期の復旧、復興に向けて多くの支援を必要とする状況で、長期にわたって活動していただくボランティアの方々の環境整備も必要なものと考えられますので、これまでの被災地の取り組みなどを参考に研究してまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) 車中泊はだめだといっても、必然的に発生することはまず間違いないと考えてよいかと思います。過去には、避難所に避難した避難者の方と車中泊の避難者の方との間でいさかいが生じたりと、穏やかでない状況も生まれているようでございます。関連死のことも心配されます。総じて避難所運営については研究を進めていただきたいと思います。  続きまして、災害時における要配慮者についてお聞きいたします。災害時において避難が困難であることがあらかじめ想定される方については、要配慮者あるいは要支援者として把握が進められることとなっております。既に議会でも議論されておりまして、その当時で8,000件ほど、全体の4割ほどで、同意をいただきながら名簿の作成を進めているとのことでございました。こちらは引き続き名簿の充実に向けて継続努力をお願いしたいと思います。本日お聞きしたいのは、在宅で、例えば人工呼吸器、あるいは吸入器といった機器をお使いの方々についての対応です。市のほうでも、避難が困難な方については公用車あるいはバスで送迎するといった意欲的な取り組みがされているところでございますが、こういった方々は避難するということがそもそも困難といいますか、現実的ではないというふうに思われ、非常に心配されるところでございます。電源を必要とする医療機器を在宅でお使いの方々にとりましては、電源の確保が生命の維持につながってくるわけでございます。昨年の北海道の地震において北海道全域ブラックアウトが発生しまして、在宅人工呼吸器などをお使いの方々が非常に困難な状況に陥ったという記憶は新しいところでございます。これを踏まえましてお聞きします。  地域防災計画が規定している要配慮者等とは別に、こういった在宅人工呼吸器などの電源を必要とする機器をお使いの方々に対して、災害時の市の対応方針をお聞かせください。 ◎保健医療部長(新井修君) 再度の御質問にお答えいたします。  在宅療養中の難病患者で人工呼吸器を使用している人には、国の防災業務計画に基づいて高崎市災害時個別プランを作成してもらうことになっておりますので、職員や訪問看護事業者などの関係者には、このプランに記載されている人工呼吸器バッテリーの作動時間、緊急時の連絡体制、服薬中の薬や療養状態などの内容について共有していただいております。そして、災害時にはこれらの情報をもとに、患者や家族を初め、関係者は速やかな対応を行うことができます。また、計画停電の情報は、事前に登録した電力会社から適宜情報を提供してもらうことになりますので、自家発電機による電力確保など、停電対策を図ることが可能になります。これらを踏まえて本市では、災害発生直後の混乱した状況下において職員が誰でも行動できるよう、役割が記載されたアクションカードを作成しましたので、マニュアルに沿ってこのカードを活用し、人工呼吸器を使用している人の安否や人工呼吸器などの医療機器の作動状況を確認するなど、柔軟かつ機敏に行動できるよう対応してまいります。 ◆3番(荒木征二君) 発災時における職員の参集率は、過去の事例から見ますと、災害のレベルにももちろんよると思いますが、安全側に考えれば、4割程度ではないかと私は考えております。発災時に必要な職員が必ず必要なだけ参集できるという担保はないものと思いますので、御答弁の中にありましたこのアクションカードのように、どの職員でも対処できる体制をとっていただけることは大変ありがたいことだと思います。そもそも移動すること自体が困難である方々にとっては、救援が来るまでの間、いかに電源を確保し続けられるかが生命線になってくるわけです。自己負担の中で備えている方もいらっしゃるかもしれませんが、災害を想定して予備バッテリーや発電機、こういったものの備え、こういったものの購入についての支援、あるいは市から貸与するといったような支援があれば、さらにこういった方々の安心につながってくることと考えております。ぜひ市のほうでも御検討をお願いいたします。  続きまして、先ほども少し出ましたが、職員の非常参集についてお聞きします。災害の発生のおそれがある場合、そして現実に発災した場合に市職員が担う役割は非常に重要です。職員みずからもその責務をしっかりと認識しており、災害対応しているところと思います。しかし、災害対応は公務員の職責とはいえ、幾らでも働けるかといえば、違います。また、どれだけ現場対応力に富んでいるとはいえ、丸腰でどこでも飛び込んでいけるものでもございません。災害に際して持続的な対応をしていくためには、交代、あるいはインターバルといった面からのバックアップ体制も整えていかなければならないものと考えます。  そこでお聞きいたします。こういった点を踏まえて、災害対応に当たる市職員のバックアップ体制、そして装備、事前知識の習得などについて、市の対応をお聞きします。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  初動段階からの情報収集や災害発生時の現場対応に当たる部局につきましては、事前に業務の継続性を考慮した班体制を構築して、段階に応じた職員配置を計画し、災害対応に当たることとしております。  次に、指定避難所開設担当者を2名体制にするとともに、災害規模に応じて拠点的に開設する避難所と二次的に開設する避難所を整理し、より多くの職員で避難所開設業務を実施する体制を構築しております。また、公用車による広報活動や高齢者などの避難支援を行う緊急応援隊業務につきましては、これまで2班体制としていたところですが、本庁にあっては今年度から8班体制に増員し、余裕を持った当番制にするとともに、対応職員の確保が難しい支所地域バックアップも想定した体制といたしました。なお、避難所開設担当者緊急応援隊の職員には、災害対応に当たる部局の職員と同様に、今年度から作業服、作業ズボンといった被服の貸与を開始したところでございます。  次に、職員の知識の習得につきましては、年度当初における説明会や研修の開催、マニュアルの配付を通じて、各業務に対する理解促進を図っているほか、新規採用職員に対しましても、避難所運営研修などの講座により、市職員としての防災に関する知識の習得を図っているところでございます。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁をいただきました。市職員の災害対応に当たり、さまざまな手だてが講じられているとのことでございました。災害が発生した場合には、市職員は避難所開設応急対応に当たるわけですが、その後は引き続きの避難所運営、そして復興へと、災害対応は連綿と続いていくことになります。対応に当たる職員の疲弊については、先日8月22日付の朝日新聞紙で詳しく報道されておりましたので、関心のある方は後ほどごらんいただければと思います。ぜひ職員が継続的に災害対応に当たれるような機能的な体制構築に引き続き取り組んでいただくようにお願いいたします。  また、1点これはお願いでございますが、台風を含めた大雨が心配されるちょうどまさにこの時期でございますが、夏から秋は警戒対応に当たる職員が連続した夏季休暇を心理的にとりにくいと、こういった状況があります。もちろん職場の理解はありますし、そんなことはないというふうに思いますけれども、やっぱり責任感から非常に夏季休暇がとりにくいという状況があるかと思います。警戒態勢の最前線を担ってくださっておる、特に建設部の職員等については、夏季休暇の取得期間を11月まで延長するなどの配慮があってもよいかと思います。有給休暇をふやしてくれということではございません。誰が損するというわけでもございません。少しばかりの心配りの範疇と思いますので、ぜひ善処のほど、前向きに御検討をお願いいたします。  続きましては、少し視点を変えまして、広域的な観点からの防災への取り組みについてお聞きしていきたいと思います。防災につきましては、一義的に高崎市が被災した場合を想定して組み立てていくものであります。高崎市が被災した場合を想定し、被害をできるだけ小さく、そして迅速な復興に向けての十分な想定がされるべきものでございますが、同時に、少し広域的に見れば私たちがいるこの関東は首都直下型地震、あるいは南海トラフ系の東南海地震の発生のおそれが非常に大きいということも周知のことでございます。もはやいつ来てもおかしくないと言っていい状況にあるわけです。これらの地震があった場合、高崎ももちろん無傷ではいられないと思いますが、首都方向で広域かつ甚大な被害が出た場合、広域避難者の受け入れということも十分に考えられるわけです。地域防災計画を見ますと、広域避難者を受け入れる避難所は市民部が開設することとなっております。  そこでお聞きいたします。市民部が開設する広域避難者を受け入れる避難所については、2019年3月策定の高崎市避難所運営マニュアルが適用されるものと考えてよろしいのでしょうか。市の見解をお聞きいたします。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  広域的な避難の受け入れの実施に当たっては、相互応援協定を締結する自治体からの要請や、県が窓口となって避難者を受け入れる場合などがあるため、まずは防災安全課において要請を受けた上で、受け入れ可能な市有施設の選定について、施設を管理する各部局や避難所開設の総括を担う市民部などと調整を行っていくことになります。例えば平成30年2月には、東海第二発電所で原子力災害が発生した場合を想定した水戸市民の広域的な避難の受け入れに関する協定を水戸市と締結いたしましたが、この協定では、水戸市の要請に基づき、高崎市が受け入れ施設の調整や開設を行い、開設した受け入れ施設では速やかに水戸市職員が避難所運営を担うものとなっております。  なお、避難施設の選定に当たりましては、小・中学校の授業日等を考慮し、指定避難所以外の施設を提供することも想定しております。また、避難所運営につきましては、市の避難所運営マニュアルを基本としつつ、避難元となる自治体の職員とも協力しながら、食料等の確保や避難される方々の健康状況の把握など、臨機応変な避難所運営を実施してまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) この避難所運営マニュアルは私も拝見させていただきましたが、担当課の努力がうかがい知れる、すばらしいマニュアルでございます。そして今回、広域避難のケースも許容できる柔軟性を持っているとのことでございますので、一層の安心感を持ちました。ただ、これは役割分担のことで当然なのかもしれませんが、防災全般を担う総務部に対し、避難所開設については市民部に委ねられていると、こういった構成になっております。総務部と市民部とで日ごろから意思疎通をよくしていただくようにお願いいたします。この国、日本では、毎年どこかしらで災害が発生している状況でございます。担当課におかれましては、引き続き被災地の経験と教訓を、これはもう貪欲に学んでいただきまして、避難所運営マニュアルに反映していただくようにお願い申し上げます。  続きまして、災害応援協定についてお聞きいたします。先ほどは水戸市とのケースを御紹介いただきましたが、そのほかにも多くの自治体と高崎市は災害応援協定を締結しております。仮に首都直下型地震クラスの災害が発生した場合、恐らく当初3日間ほどは、こちらからの支援物資受け入れがされることはないだろうと思います。それに対して、想定される膨大な避難者を当地の避難所では受け入れ切れないというケースも想定されているところでございます。こうしたことも考慮すれば、被災地支援の一つの形として、被災地から自家用車等で避難してくる方を高崎市が受け入れるというのも支援の一つの形ではないかと考えております。車王国ゆえに、市内には民間、公共を合わせ、数多くの駐車場を持っております。これらの駐車場を把握して、万が一の際にはどこそこの駐車場にどれだけの広域避難者を受け入れられると、こういった想定を持っておくことも決して無駄ではないと考えておりますが、そこでお聞きしたいと思います。  既に締結しておる災害応援協定を検証し、特に首都方向の都市からの広域避難者を積極的に高崎市が受け入れるような避難所相互利用の項目を加えていくような考えはいかがでしょうか、御見解をお聞きします。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  広域的な避難には、原則として行政が手配したバスなどによる移動が予想されるため、避難施設の選定に当たっては、避難者の収容スペースだけでなく、車両の駐車スペースも考慮した上で施設の選定を行うことが重要であると考えております。一方で、避難者がおのおのの自家用車で避難してきた場合、避難者数や避難場所などの全体像を把握することは非常に困難であると考えられます。しかしながら、こうしたケースも想定されることから、駐車場の指定を含めた事前の確保対策につきまして、今後他の事例等を参考に研究をしてまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁いただきました。高崎市は、古くから交通結節点として交通利便性を強みとしてきた都市でございます。3本の高速道路が交差するという、この高速性、速達性は、高崎市の持つ最も大きな魅力の一つでございます。そこで、この交通利便性を災害時にも生かして、このような広域避難者を積極的に受け入れる、こういった姿勢を示すことも、都市としての高崎市の品格を高めることになるのではないかと考えております。これは例え話でございますが、板橋区や世田谷区、こういった都市との協定を結んでおるわけでございますが、こういった協定を見直して、これら区民の方に自家用車あるいはバス等で高崎市に避難するという想定のシミュレーションを定期的にしていただく、こういった形で区民の方に高崎市に来ていただく。また、これはこれで、これまでと趣旨の異なった新しい都市間交流も生まれてくるのではないかということも考えております。多忙は承知の上でございますが、ぜひこの点も研究を進めていただきたいと考えております。  続きまして、災害に強いまちづくりという観点から幾つか質問をさせていただきたいと思います。防災、特に水防につきましては、都市としてのまちづくり方針も重要なかかわりを持っていると思います。高崎市もグランドデザインとして都市計画マスタープランを持っておりますし、さきには都市計画審議会で立地適正化計画の計画推進も示されたところとお聞きしております。
     ここでお聞きいたします。これから進めていくことになるであろう立地適正化計画については、防災の観点からさまざまな考え方が示されていることと思いますが、国はどのような方針を示しているか御紹介いただきたいと思います。 ◎都市整備部長(内田昌孝君) 再度の御質問にお答えいたします。  国が定めております都市計画運用指針において居住誘導区域を設定する区域は、都市機能や住居が集積している都市拠点や生活拠点及びその周辺の区域、公共交通により比較的容易にアクセスすることができる区域、また合併前の旧町村の中心部や都市機能、住居が一定程度集積している区域などが規定されております。一方、居住誘導区域を設定することができない区域は、市街化調整区域や農用地区域、災害危険区域のうち、条例により住居の建築が禁止されている区域などが規定されております。本市における居住誘導区域の設定につきましては、都市計画運用指針に基づき、都市全体における人口や土地利用の状況、また利便性の高い公共交通の運行状況などを総合的に勘案しながら、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁いただきましてありがとうございました。立地適正化計画につきましては、これからと思います。ぜひ防災の観点からも御検討いただきまして、慎重に計画を推進していただきますようにお願いいたします。  続きまして、緊急輸送道路についてお尋ねいたします。高崎市地域防災計画では、緊急物資の輸送などを想定して、緊急輸送道路ネットワークが設定されております。これらの緊急輸送道路は、災害時にも輸送路として機能させるべく、道路啓開体制の構築として無電柱化を進めることとされております。この緊急輸送道路のこれまでの無電柱化の取り組み状況についてお知らせください。 ◎建設部長(宮石修君) 再度の御質問にお答えいたします。  本市の地域防災計画では、緊急輸送道路の安全性の確保のため、電柱等の道路占用の禁止、制限を行うことにより、無電柱化の促進を図るとされております。この無電柱化につきましては、災害の激甚化や頻発化により、その必要性が増加しており、平成28年に無電柱化の推進に関する法律が定められました。こうした情勢の変化を踏まえ、各道路管理者で緊急輸送道路のネットワーク計画を定め、緊急輸送道路の中で防災上重要な経路を構成する道路を無電柱化計画路線として指定し、無電柱化の推進を図るものとしております。しかし、この無電柱化工事につきましては、高額な整備費用がかかり、電気事業者の費用負担や低コスト化のための工法の検討など、電気事業者等との十分な協議調整が必要であることから、整備が進まない状況にもあります。この無電柱化の推進につきましては、解決すべき課題が多くございますが、今後も国や県の推進計画との調整を図りながら、緊急輸送道路の安全性を確保し、災害に強いまちづくりに努めてまいりたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁にもありましたとおり、電線類の地中化は大変コストのかかる事業でございますし、時間もかかる困難の大きい事業の一つと私も思っております。課題の多い事業でございますが、道路全面をほぼ有効に利用できることから、災害時にその効果が大きいことも確かでございます。非常に厳しい事業でございますが、ぜひ計画進捗に努めていただくようにお願いいたします。このことも含めまして、高崎市のまちづくりのグランドデザイン、あるいはこういった都市基盤整備につきましては、今後さらに防災の観点からの検討を加えていただきまして、後顧の憂いを断つ、そんなまちづくりを進めていただくようにお願い申し上げます。  続きまして、最後に質問させていただくのは井野川についてでございます。先日議論になりましたけれども、ことし7月23日深夜から24日未明にかけての集中豪雨により、井野川は増水しました。学校を含め、床上、床下合わせて20軒以上の被害が発生しております。気候変動の影響で、近年の雨の降り方が尋常ではないということも確かでございますが、一方で、井野川についてはやはり流域の都市化の影響が大きいと言わざるを得ないでしょう。井野川の流域といいますと、皆さん御存じのとおり、市の北部方向で、旧群馬町地域を含んでおります。そして、御承知のとおり、高崎市でも最も人口が増加している地域であります。流量調整が追いつかないまま市街地形成が進み、井野川への雨水の流達時間がどんどん早くなっているというのが井野川の置かれている現状ではないかと考えております。7月の大雨では、井野川が本当に恐ろしい状況になっているということがよくわかりました。大雨警報、そして洪水警報が発令されて、すぐさま井野川は氾濫危険水位を超えていたことがわかりました。いかに井野川への雨水流達時間が短いかがよくわかります。このことを踏まえてお聞きしたいと思います。井野川流域の一定規模以上の開発には、洪水調整の対策が必要であると思われますが、こういった開発に対しての市のお考えをお聞かせください。 ◎建設部長(宮石修君) 再度の御質問にお答えいたします。  開発における雨水の流出に対しましては、都市計画法等の基準により、開発区域内の雨水を適切に排水路または河川等の公共水域に接続できているか、また放流先の排水能力が足りない場合は、開発区域内において雨水を一時貯留する施設を設ける等の指導を行っております。さらに、調整池等の設置が必要のない場合におきましても、大規模な開発行為につきましては貯留浸透施設等の整備や、戸建て住宅の開発では雨水浸透ますの設置や透水性舗装などによる雨水の流出抑制について、指導を行っているところでございます。また、群馬県では新たな井野川の河川整備計画を策定し、平成29年度より整備を進めているところでもあり、今後は昨今の状況を踏まえ、雨水の流出抑制についてより一層の指導を行うことで、井野川への雨水流入の抑制に努めていきたいと考えております。 ◆3番(荒木征二君) 御答弁をいただきました。井野川の河川改修の御紹介もいただきました。しかし、河川改修は深く掘ればよいということではございませんし、そもそも断面積に限度はあるわけです。河川改修によって機能回復はできるとしても、根本的な解消にはなり得ないものと私は考えております。また、これは極めて私の個人的な見解ですが、井野川の流下能力は既に最大限に近いところまで迫っているのではないかと、これは私の推測でございますが、そのような見解も持っております。やはり今からでも流域の雨水調整、洪水調整を徹底して、とにかく井野川への雨水の流達時間を少しでもおくらせる努力をしていかなければならないと、このように考えております。公共事業については、洪水調整は必須と言ってよいと思いますが、この場合は開発区域内にとどまらず、周辺部の雨水をも調整する、こういった容量のものを考えていくべきではないでしょうか。民間事業者の方への要請は困難なことと思います。ですが、ぜひこれも後顧の憂いを断つというためにも御努力をお願いしたいと思います。  さらに、個人住宅等につきましては、敷地内の雨水浸透ます、あるいは雨水貯留タンクが非常に有効であるというふうに言われております。御答弁中も雨水浸透ますの設置を指導しているとのことでございましたが、この普及に弾みをつけるためにも、何かしらの助成制度、こういったものがあってもよいかと考えております。ぜひこれらの普及促進について研究を進めていただきますようにお願いいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(松本賢一君) 3番 荒木征二議員の質問を終わります。  次に、25番 長壁真樹議員の発言を許します。                  (25番 長壁真樹君登壇) ◆25番(長壁真樹君) 議席番号25番 長壁真樹です。通告に基づき、榛名湖周辺の諸施策について順次お聞きいたします。  榛名湖や榛名神社は本市観光の中心的な観光地の一つであり、登る榛名のキャンプ村と上毛かるたでも読まれ、榛名湖は多くの観光客が四季を通して訪れています。しかし、最近はレジャーの多様化や団体旅行等の減少など、榛名湖においても厳しい状況にあると感じています。昭和40年代ころには、榛名湖での天然氷のアイススケートとワカサギの穴釣りが榛名湖の代名詞であった時代もあり、新宿から直通の夜行バスが運行され、夏には涼をとるなど、四季を通して多くの観光客が来訪されていましたが、時代の変遷とともに観光客も減少し、今では四季折々の自然の移ろいが売りで、地域経済の発展にまで至っていないのが現状であると認識しています。榛名湖畔を中心に、ハルヒル、榛名湖トライアスロン、榛名湖マラソンなどの各種スポーツイベントの開催や、イルミネーションフェスタや榛名の祭り、湖上花火大会、また梨まつり等の開催など、観光協会や関係者の皆様には大きな御尽力をいただいているところです。また、9月7日、8日には、日本で初の湖上オペラが開催され、新たなにぎわいがあり、さらに15日、16日には国際ジュニアサッカー大会が開催されます。多くの方々に榛名湖の雄大な自然と標高1,000メートルの中、思い出に残る大会となることを期待しています。  そのような中、明治20年創業で昭和初期に作詞家の佐藤惣之助氏が滞在し、「湖畔の宿」のモデルとなった榛名湖畔の老舗旅館、湖畔亭を利用し、榛名湖アーティスト・レジデンス(仮称)事業の報道があり、本議会にも改修費の補正予算が計上されています。まず、この事業の概要と経緯についてお聞きいたします。 ◎榛名支所長(太田直樹君) 長壁真樹議員の1点目、榛名湖周辺の諸施策についての御質問にお答えいたします。  初めに、榛名湖アーティスト・レジデンスの概要でございますけれども、一般にアーティスト・レジデンスとは、アーティストに対し滞在のための宿泊施設を提供したり、アトリエや工房など作品制作の場を提供したりするなどして、その活動の支援を行うというものでございます。榛名湖アーティスト・レジデンスについても同様の運用方針とする予定でございます。具体的には、国内外のアーティストを対象に、一定期間の滞在と作品制作の場を安価で提供するというものでございます。  次に、経緯でございますが、ことしの2月に湖畔亭の所有者から市に対しまして、湖畔亭を有効活用してほしいと寄附の申し出がありました。本市といたしましては、湖畔亭が榛名湖や榛名富士を一望に見渡せる立地条件にあることや、昭和初期のヒット曲「湖畔の宿」のモデルとなった施設であること、また画家の竹久夢二が榛名湖畔にアトリエを構え、創作活動を行っていたなど、榛名湖が古くから多くの芸術家や文人たちに愛されてきたという歴史を踏まえ、今回寄附の申し出を受けることといたしまして、その後については施設を改修し、榛名湖アーティスト・レジデンスとして活用する方針を固めたものでございます。 ◆25番(長壁真樹君) 経緯について支所長のほうからお知らせいただきました。それでは、本事業の目的はどのように考えているのか、続けてお聞きいたします。 ◎榛名支所長(太田直樹君) 再度の御質問にお答えいたします。  目的でございますが、大きく2つに分けられると考えております。1つ目は、文化芸術の振興とその活動に対する支援です。先ほども触れましたけれども、榛名湖には竹久夢二のほかにも、エコール・ド・パリの画家、藤田嗣治、文人では高浜虚子や与謝野晶子などが訪れ、作品を残しております。榛名湖の美しい自然は文化芸術活動を行う人の心をつかみ、創作意欲をかき立てる力を持っているというふうに考えております。こういった魅力ある場所に榛名湖アーティスト・レジデンスを開設いたしまして、アーティストの卵からプロのアーティスト、さらには学生など、芸術活動に取り組むさまざまな人たちに榛名湖に来ていただき、その活動を支援しようというものでございます。  2つ目が、榛名湖周辺の活性化という視点でございます。榛名湖アーティスト・レジデンスにアーティストが集まり、そこでの活動の様子が身近に見られるようになれば、これは一つの観光資源になるというふうに考えております。また、国内外からさまざまなジャンルのアーティストが集まることで、これまでにない地域交流が生まれるほか、榛名湖を芸術文化創造の場として国内外に広く情報発信することで、新たな榛名湖のイメージづくりができるというふうに考えております。 ◆25番(長壁真樹君) 榛名湖はロケーションもいい場所で、芸術家の創作意欲をかき立てることになる場所だというふうに思います。芸術家の卵の支援と芸術文化創造の場としての榛名湖のイメージアップ、活性化につなげるのが目的とのことでした。  次に、アーティスト・レジデンスの現施設の改修の内容、また募集する芸術のジャンル、さらに募集に関しての周知方法や費用、期間など、オープンまでのスケジュールはどのように考えているのかお聞きいたします。 ◎榛名支所長(太田直樹君) 再度の御質問にお答えいたします。  オープンに向けてのスケジュールでございますけれども、今年度中に土産売り場だったスペースなどをアトリエとか工房に改修するほか、宿泊室のトイレの洋式化、また厨房などの共有スペースの改修を行いたいというふうに考えております。  利用者の募集でございますけれども、対象とするアーティストにつきましては、絵画や彫刻、現代美術、映像、音楽など、表現ジャンルは問いません。お互いの創作に支障を来さない限り、受け入れる予定でございます。レジデンスの部屋数については9部屋、料金につきましては1カ月2万円程度、1泊2日で2,000円程度というふうに低料金にしたいというふうに考えております。利用者の募集につきましては、細かい応募要項が固まり次第、プロのアーティストからアマチュアのアーティスト、また高校や大学で美術を学ぶ学生などに対しまして、インターネットやSNS、また口コミ等々で情報を周知、拡散していく予定でございます。  こういった過程を経まして、来年度の早いうちにオープンができればというふうに考えております。 ◆25番(長壁真樹君) 国内外からの募集ということで、自分にはそういった経験というか、そういった知識がないものですから、ぜひ国内外から多くの応募があって、選考するのに困るような、そんな事業になってくれたらいいなというふうに思うのですけれども、湖畔亭はもともとが旅館業で、今現在もそうですが、旅館業ということで宿泊に関しても問題がなく、建物に関しては昭和43年に建築されていますけれども、耐震基準、また消防法もクリアしているとお聞きしています。芸術の世界は成果が一朝一夕にはあらわれない事業であり、息の長い見方も必要となるのかなというふうに思っております。アーティスト・レジデンスが開所しても、これから多くの課題も出てくると思いますけれども、展示会などの制作発表の場の提供や地域との交流なども視野に、芸術文化の創出の場として、また榛名湖のイメージアップにつながり、榛名湖観光の一助となるよう、事業を進めていただくことを期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、老人休養ホームゆうすげについてお聞きいたします。レークサイドゆうすげとして長年愛され、特に湖畔に面した風呂からの景色はすばらしいものがありましたけれども、老人休養ホームの廃止に至るまでの経緯についてお聞きいたします。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  老人休養ホームゆうすげは、温泉地等の休養地において高齢者の心身の健康増進を図ることを目的として、昭和55年10月、当時7市町村で構成していた高崎市等広域市町村圏振興整備組合の施設として誕生いたしました。その後市町村合併を経つつ、平成24年4月には当組合から高崎市の帰属となり、現在に至っております。雄大な榛名湖畔に立地し、温泉に入りながら湖を見られるロケーションなどが人気の施設となっておりますが、建設後約40年が経過することから、近年では施設老朽化による修繕などが後を絶たない状況となっており、施設の維持管理面での課題が大きくなっておりました。また、レジャーの多様化などもあり、年間宿泊利用者数も減少傾向にあることから、今後のあり方について検討を行い、老人休養ホームゆうすげを今年度末で廃止し、榛名湖畔という立地を生かし、中高年に人気が高いグラウンドゴルフ場を、他に類を見ないレークサイドに整備し、榛名湖及びゆうすげ元湯の利用を高めようとするものでございます。 ◆25番(長壁真樹君) 榛名湖にあります老人休養ホームゆうすげの廃止についての経緯については理解ができました。  本市の施設の中で国民健康保険等における保養施設の利用助成があるとお聞きしていますが、どのような制度なのか、また本市内で利用できる施設はどこか、お知らせください。 ◎市民部長(小泉貴代子君) 再度の御質問にお答えいたします。  本市では、心身のリフレッシュを通じて健康の保持、増進を図ることを目的に、高崎市独自の制度といたしまして、国民健康保険及び後期高齢者医療制度の被保険者が市内の保養施設に宿泊する場合に、1人1泊につき2,000円の補助を行っております。現在対象となる保養施設は、老人休養ホームゆうすげ、ゆうすげ元湯、はまゆう山荘、相間川温泉ふれあい館、牛伏ドリームセンターの5施設となっておりまして、いずれかの施設に年度内に1回の利用が可能となっております。 ◆25番(長壁真樹君) 制度についてお知らせいただきました。本市内の5施設で利用可能とのことで、今回老人休養ホームゆうすげがなくなるということで、4施設になってしまうということなのですけれども、施設の利用向上のためにも、今後とも周知、PRについて引き続きお願いしたいというふうに思います。  老人休養ホームゆうすげの廃止後、跡地にグラウンドゴルフ場を整備するとのことですが、その概要とスケジュールについてお聞きいたします。 ◎榛名支所長(太田直樹君) 再度の御質問にお答えいたします。  初めに、概要でございますが、レークサイドゆうすげの跡地の面積が約2,600平方メートルございます。ここに天然芝のグラウンドゴルフコースを8コース整備する予定でございます。近年のグラウンドゴルフ人気の高まりを好機と捉えまして、ゆうすげ元湯の宿泊とグラウンドゴルフの利用をパッケージ化し、新たな目玉商品として売り出しまして、利用者数の拡大を図るというものでございます。  今後のスケジュールでございますが、レークサイドゆうすげの解体を令和2年度に行いまして、その後の令和3年度にコースの整備を開始いたします。榛名湖周辺は凍結や降雪などによりまして冬場の工事ができない期間がございますので、完成は令和4年度になるというふうに考えております。コースが完成いたしますと、榛名湖や榛名富士など雄大な自然が目の前に広がる環境でグラウンドゴルフが楽しめるということになります。 ◆25番(長壁真樹君) スケジュールについてお知らせいただきました。標高1,000メートルということで、冬場の工事が大変厳しいというのは重々承知しておりますが、解体、そしてグラウンドゴルフ場の整備と、安全に工事を進めていただければというふうに思います。  湖に面したグラウンドゴルフ場は、全国でも私の調べた中では初めてとお聞きしています。良好な景色の中でのプレーと温泉を楽しみに来訪され、さらに榛名湖への観光客がふえることに大いに期待いたします。さきにも述べたように、老人休養ホームゆうすげのお風呂は湖畔に面していて、とてもロケーションがよく、グラウンドゴルフ場の一角にでも、そのなくなった分を補うためにも足湯の設置をお願いしたいというふうに思います。また、老人休養ホーム、それとゆうすげ元湯は、伊香保との協定等もあり、温泉の湯量が決まっているわけなのですけれども、老人休養ホームのほうがお湯を使わなくなるわけですから、その分をゆうすげ元湯のほうに回していただいて、ぜひともゆうすげ元湯のほうを源泉かけ流しの温泉にしていただければ、また観光客にとっても、来られた宿泊の方にとってもいいことなのかなと思います。また、ゆうすげ元湯ができたときに、外から裸が見えてしまうということで衛生上問題があるということで、景色がよく見えないようなガラスになってしまっているのですけれども、その辺についても、休養ホームのほうの湖畔に面したお風呂がなくなるということで、そのお風呂も少し榛名湖が一望できるような、今の時代ですと、外からは見えないけれども中から外は見られるガラス等もありますので、そういったことも検討していただいて、さらに集客力が高まるようにお願いできればと思います。グラウンドゴルフをした後に一風呂浴びて、汗を流してという、そんな観光イメージになったらいいのかなというふうに思いますので、そういった改修についても御尽力いただければというふうに思います。  次に、ことしで開校して3年目の榛名林間学校榛名湖荘についてお聞きいたします。開校後、毎年本市内の小学5年生並びに引率の先生方を含め3,500名以上の方が入校し、間もなく開校して1万人を超えるとのこととお聞きしています。豊かな自然環境の中での体験学習を通じ、健やかな児童の成長に寄与していることと思いますが、担当ではどのように感じているのかお聞きいたします。 ◎教育部学校教育担当部長(熊井正裕君) 再度の御質問にお答えいたします。  榛名林間学校は、榛名山周辺の豊かな自然の中で、集団宿泊体験や野外活動などを通して、豊かな情操や社会性を培い、心身ともに健康な子どもの育成を図ることを目的とし、平成29年に開校し、本年で3年目を迎えました。子どもたちは、榛名の自然を生かした体験活動や集団活動を通して、友達と協力する大切さや活動をなし遂げる成就感を味わうことができております。 ◆25番(長壁真樹君) 新潟県の笠島でやっていた臨海学校が廃止になって、榛名湖荘を利用しての林間学校という形になって、参加した児童からも当然アンケートや感想文等をいただいていると思うのですけれども、さらに充実した活動内容になるように試行錯誤されていると思いますけれども、標高1,000メートルでの活動で、涼しさもありますが、天候の急変等、自然相手で御苦労されていることというふうに思います。今後も10年、20年と林間学校が継続されていくと思いますけれども、榛名湖畔といっても、ことしの6月の梅雨は雨が多くて、明けた後はすごく暑い日が続きました。また、下界と違って、榛名湖を上界と言うのはおかしいのですけれども、下界と違い、急な降雨等もあり、野外での活動には暑さ対策としての日よけや、また雨よけの施設が必要と考えます。また、キャンプファイアや屋外の活動での外トイレの設置も、キャンプファイアのときに室内のトイレまで行くということは、担当している引率の先生方の目が届かなくなる、そんな点も考えれば、外トイレの設置も必要と考えますけれども、担当としてはどのようにお考えかお聞きいたします。 ◎教育部学校教育担当部長(熊井正裕君) 再度の御質問にお答えいたします。  自然体験活動は急な天候の変化等を伴うため、施設の安全管理を初め、登山道の安全点検や各活動の安全面を意識した改善等に日々取り組んでおるところです。今後も外トイレや日よけ等の対応も含め、児童が快適に活動できるよう研究してまいりたいというふうに思っています。 ◆25番(長壁真樹君) 答弁をいただきました。自然体験では、天候面を含め、臨機応変な対応が必要であり、何でも整備すればいいものだというふうには思っていません。しかし、最低限、外トイレと日よけ、雨よけ用の屋根をつけるということは児童の安全面と活動には必要と思いますので、早急に御検討いただき、今後も継続し、自然体験学習が安全に実施できるようお願いするものです。  また、提案としては、くらぶちこども天文台ができ上がって、移動式の天体望遠鏡がありますけれども、榛名湖荘を利用する高崎市内の小学5年生のために、1台だけでも榛名湖荘への貸し出しをしていただければ、榛名湖にいながら、林間学校にいながら月を見たり星を見るという、自然にそういった活動もできてくると思いますので、そういったこともお願いしたいというふうに思います。  また、本市では、榛名湖を利用してさまざまなスポーツイベントが行われています。子どもたちにやっぱり関心を持っていただきたい高崎全体を挙げてのスポーツイベントということで、応援のための小旗の作成を雨天時の対策として検討されてはいかがかというふうに思います。よくマラソン大会等で上毛新聞とかのいろんな小旗があるのですけれども、高崎市内の小学生3,000人が毎年行くわけですから、1人1つつくってもらっても3,000個、それを例えばヒルクライムやトライアスロンやマラソンのときに、地域の方にそれを使って応援していただくということで子どもたちにも関心を持ってもらえるのかなというふうに思いますので、御一考いただければというふうに思います。  さらに、学校教育施設の一環の榛名湖荘ですけれども、宿泊定員80名の老人休養ホームゆうすげが廃止ということで、榛名湖にとっては80名分の宿泊する場所が減るということも現実であります。そのような中、学校施設ということで一般に開放ということはなかなか難しいとは思うのですけれども、将来的にはそういったことも視野に御検討いただきたいというふうに思います。さらに、市内の子ども会育成会等が野外炊飯などをするときに、ぜひ榛名湖荘を開放するということも御一考いただければというふうに思います。  榛名湖周辺の諸施策についてお聞きしてきましたが、今後フリーワイファイが榛名神社に1カ所、そして榛名湖畔に3カ所設置予定とお聞きしています。これまで以上の新たなにぎわいが期待できるわけですけれども、標高1,000メートルのスポーツ合宿の基地ともなり得る場所ですので、拠点となるような陸上グラウンドの整備が必要と考えます。また、以前にも伺いましたが、観光地である榛名湖畔、市内の観光地はどこもそうなのですけれども、特に公衆トイレが和式から洋式には半分なりましたが、やっぱり冬場、暖房便座でない洋式トイレに座る人がいるのかなと、心筋梗塞で倒れてしまうのではないかと思いますし、お尻の肌がくっついてしまうのではないかと心配されている方もいらっしゃると思います。群馬県の所管の場所が多いのですけれども、本市としましてもぜひその辺も考慮していただいて、群馬県のほうに働きかけていただいて、榛名湖が多くのイベントや施策によってこれまで以上に元気になるよう、皆様の知恵を拝借しながら引き続きの取り組みをお願いいたしまして、一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松本賢一君) 25番 長壁真樹議員の質問を終わります。  次に、5番 中村さと美議員の発言を許します。                  (5番 中村さと美君登壇) ◆5番(中村さと美君) 議席番号5番 中村さと美です。通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。  今回の質問は、本市における防災・減災対策についてです。荒木議員からも防災対策についての一般質問がありましたが、市民にとって大事なことですので、私からも質問させていただきます。先月、佐賀県など九州の北部を中心に記録的な大雨が続き、各地で浸水被害、土砂災害が相次ぎ、甚大な被害が発生いたしました。亡くなられた方には心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。本市においても、台風15号の接近に伴い、9月8日に庁舎の一部を開放していただきました。市役所本庁舎に23人、群馬支所に4人、新町支所に1人の方が自主避難されてきたと伺っております。今回本市においては台風による大きな被害などはございませんでしたが、本市のスピード感のある御対応に心より感謝申し上げます。中でも、自力で避難することが困難な方が災害専用電話に連絡すると、職員が迎えに来てくれる、321─5000番については、高齢者や障害者、小さなお子さんを持つ妊産婦の方々にとってはとてもありがたい施策だと思っております。広報高崎でも周知していただいておりましたが、再度災害用専用電話の内容と今までの実績についてお伺いいたします。 ◎総務部長曽根光広君) 中村さと美議員の本市における防災・減災対策についての御質問にお答えいたします。  本市では、災害時や災害が発生するおそれのある場合に、市民からの防災情報に関する問い合わせや自力での避難が困難な方の支援のために、災害専用電話321─5000番を設置しております。この災害専用電話は、防災に係る総括的な業務を担当する部署の職員が問い合わせ業務等に忙殺され、避難勧告等の発令がおくれるなど、災害対応に支障を来したという他の自治体での災害対応業務を教訓に、本庁舎7階フロアの全ての電話で受けることができ、同時に45件の通話が可能となっております。また、自力で避難できない方からの支援要請に関しては、御本人や地域の区長さんなど、誰からでもこの番号に電話をいただき、自力での避難が困難である旨をお伝えいただければ、職員で組織する緊急応援隊による公用車での送迎や公用バスでの送迎を行うこととしております。  これまでの避難支援の主な実績でございますが、平成29年8月の台風5号による榛名湖町と榛名山町の住民を対象にした避難勧告の発令の際には、23名の避難者の送迎を行いました。また、平成30年9月の台風24号の際には、本庁舎と支所庁舎への自主避難者のうち9名を、また先ほど話がありました去る日曜日から月曜日にかけての台風15号の際にも4名の方を送迎いたしました。今後も広報などを通じて災害専用電話を広く周知するとともに、災害時や災害が発生するおそれのある場合には、迅速な避難者支援と災害対応に努めてまいりたいと考えております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。市長を初め、職員の皆様には昼夜を問わず御対応いただいていることに心から感謝申し上げます。御答弁によりますと、災害専用電話での輸送支援は、平成29年と平成30年、そして9月8日に行ったという御答弁でございました。天災は忘れたころにやってくるという先人の言葉がありますが、最近では異常気象が続き、忘れる前に災害が相次いでやってきている状態ではないかと思っております。災害が少ないと言われている本市においても例外ではないと思っております。7月には局地的な豪雨に見舞われ、井野川の水位が上昇、一時避難勧告が発令されました。夜中だったこともあり、避難勧告が出たことを知らない住民の方もいらっしゃったと聞いております。  そこで、防災情報を市民の皆様に周知する方法として防災スピーカーなどがございますが、本市における避難情報の伝達方法についてお伺いいたします。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  本市では、平成29年度から市内の小・中学校を初めとする公共施設に、業務用のネットワーク回線を活用し、校舎壁面等に防災情報等を放送するための防災スピーカーの設置を進めており、今年度末には市内全域での設置が完了する予定でございます。この防災スピーカーにつきましては、住宅の集積ぐあいなどでスピーカーを向ける方向を検討した上、各施設に2カ所ずつ設置し、なるべく多くの方に情報を伝達できるよう努めているところでございます。しかしながら、大雨や河川の音などに遮られて、はっきりと聞こえないという市民の方からの声もございますので、スピーカーの向きの調整や音量の調整などは適宜行っているところでございます。本市では、スピーカーつき公用車で直接的に市民に防災情報を伝える方法や、ホームページや安心ほっとメール、フェイスブック、ツイッターなど、文字データでお知らせする方法、またラジオ高崎やジェイコムなど、民間の放送事業者との協定に基づく情報発信や新聞への避難所開設情報の掲載など、効果的な情報伝達の多重化に努めているところでございます。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。平成29年度から小・中学校の校舎等に防災スピーカーの設置を2カ所ずつ進めており、今年度末には市内全域での設置が完了する予定とのことでした。御答弁の中で、防災スピーカーの声が大雨や河川の音などに遮られて、はっきり聞こえないなどの声があるとおっしゃっておりました。多くの市民の皆様に防災情報や避難情報を伝達していただくために、防災スピーカーの設置方向もさらに工夫していただきたいと思います。必要であれば、スピーカーの追加設置も検討をお願いいたします。  また、防災情報を直接的に市民に伝える方法では、スピーカーつき公用車で回っていただく方法や、ホームページや安心ほっとメールなどでの情報発信などを行っていただいており、大変ありがたいと感じております。しかし、高齢者などは防災スピーカーが聞こえにくく、携帯電話を持っていない方などもおります。そこで、高齢者に避難情報をいち早く伝達する方法として、防災ラジオがあります。防災ラジオを御存じの方も多いとは思いますが、少しだけ説明させていただきます。防災ラジオとは、電源を切っている状態でも、緊急情報の場合には自動的にスイッチが入り、最大音量で流れる仕組みです。特に全国瞬時警報システム、Jアラートによる緊急地震速報や避難情報など緊急を要する放送は、赤ランプの緊急灯も点滅する仕組みになっております。ラジオを聞いている場合も自動的に緊急放送に切りかわり、さらに聞き直し機能もあります。最後に配信された緊急情報を繰り返し聞くこともできます。私が見た防災ラジオの記事によりますと、電波障害に強い周波数帯を活用することで、山間部など広範囲をカバーでき、一般的な受信機よりも音が鮮明に聞こえることが特徴とのことでした。防災スピーカーが聞こえにくい地域にお住まいの高齢者にも確実に情報が伝達される手段として有効だと思っておりますので、防災ラジオを調査研究していただき、高齢者だけでお住まいの方には無償配付などの御検討をお願いいたします。  続きまして、避難所運営訓練と避難所環境の確保について質問いたします。災害の規模が大きければ大きいほど、救援活動を実施する行政機関も被災する可能性が高く、自助、共助に基づく地域防災力を高めることは重要な課題だと言われております。また、避難生活の疲れやストレス、環境の悪化により体調を崩し、亡くなってしまう災害関連死を防ぐためにも、避難所の環境を改善し、被災者が安心して生活できる環境が必要です。東日本大震災の震災関連死の原因について復興庁が調査した結果によりますと、避難所などにおける生活の肉体、精神的疲労が3割に上り、3.11を契機に避難所の環境改善が進み出したと言われております。例えば被災者の健康に配慮し考案された段ボールベッドは、寝起きする際の足腰の負担を軽減し、エコノミークラス症候群を防ぐ効果も期待されることから、各地で導入が進んでおります。本市においても、8月20日に紙器段ボール箱工業組合と協定を結ばれたとの記事が載っておりました。  そこで、避難所の運営訓練マニュアルの作成や備蓄、避難所の環境改善策として、本市ではどのような対策をされているのか詳しくお聞かせ願います。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  本市では、大規模災害が発生した場合に指定避難所を開設するための職員の応急的な手順や避難所の運営に当たってのルール、避難所生活が中長期化する場合の地域住民による主体的な避難所運営の手引として、平成29年3月に避難所運営マニュアルを策定し、全町内会に配付いたしました。また、それぞれの避難所施設の違いなどもあることから、各町内にあっては自主防災組織などを中心に、避難所運営マニュアルを地域の実情に合ったマニュアルに修正して活用していただくことをお願いしているところでございます。しかしながら、自主的な運営を目的として地域で修正、作成した避難所運営マニュアルをもとに小学校区で避難所運営訓練を実施している先進的な地域はまだ多くないことから、避難所運営マニュアルが有効活用されるよう、出前講座などを通じて活用方法等を周知するとともに、実地訓練についても支援してまいりたいと考えております。  次に、災害時における資機材等の供給に関しては、さまざまな団体と災害時応援協定を締結し、避難所における生活環境の確保に努めているところでございます。例えば避難所で使う段ボール製の簡易ベッドや間仕切りなどの段ボール製品については、紙業会社や群馬県紙器段ボール箱工業組合高崎支部と協定を締結したことで、避難所における生活環境の向上とプライバシーの確保が図れるものと考えております。また、簡易トイレの備蓄を進めるとともに、仮設トイレの確保や涼をとるためのミストつき扇風機、製氷機等の確保、発電機の確保に係る協定を締結し、避難所における暑さ対策も実施してまいります。今後につきましても、資機材に係る備蓄や供給協定の締結によって、避難所における生活環境のさらなる向上に努めてまいりたいと考えております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。平成29年に避難所運営マニュアルを策定し、全町内会に配付していただいたということでしたが、実際に小学校区で避難所運営訓練を実施している地域はまだまだ多くないようです。できれば企画や訓練の準備段階から市職員に携わっていただき、絵に描いた餅で終わらせないためにも、実地訓練の支援、推進をお願いいたします。  また、避難所の環境改善策としてさまざまな団体と災害時応援協定を締結していただいており、避難所における暑さ対策としてミストつき扇風機や製氷機等の確保、発電機の確保にかかわる協定を結んでおり、避難所生活の環境の向上を目指していただいていることに心より感謝申し上げます。しかしながら、長く続く避難所生活での暑さは、熱中症の危険もあり、扇風機では乗り切れないものがあると思います。昨年の西日本豪雨の際に、倉敷市などではスポットクーラーなどをツイッターで呼びかけ、避難所で利用していた事例などもございますので、本市におかれましても調査研究をお願いいたします。  最後に、昨年9月に改定されたハザードマップについて、何か工夫された点などがあれば、お伺いいたします。 ◎総務部長曽根光広君) 再度の御質問にお答えいたします。  水防法の改正に伴い、国は平成28年8月に、群馬県は平成29年6月に、想定し得る最大規模の降雨により河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域、浸水した場合に想定される水深等を新たに指定し、公表いたしました。これを受け、本市では新たな洪水浸水想定区域等を反映したハザードマップを平成30年9月に改定し、市内の全世帯に配付させていただきました。改定したハザードマップは、市内を5つの地域に分けて、それぞれを1枚の地図形式のものとしております。これは、洪水浸水想定区域が拡大していることから、地域全体の洪水浸水想定区域が一目でわかり、避難すべき方向や居住地域を超えた避難場所の把握などが容易に行えるように配慮したものでございます。また、指定避難所の場所と危険が迫ったときの高崎市の対応、危険が迫ったときの市民の対応、これらを地図面に記載することでわかりやすくし、自宅の目立つ場所に張っていただくことなどを想定したものでございます。  次に、今回の改定では、氾濫流などにより家屋が倒壊する危険性があり、区域外への早期の立ち退き避難が必要となる家屋倒壊等氾濫想定区域を新たに地図上に表示することになりました。このため、色彩の濃淡だけではかえって見にくくなるおそれがあることから、斜線やドット表示を使用し、全体のバランスに配慮した構成としております。いずれにいたしましても、高齢者の方々などにとってのわかりやすさを重視し、伝えるべき情報をなるべくシンプルな形で伝えられるように作成したものでございます。このハザードマップは、万が一のとき、どのような行動をとるのか、どこに逃げたらよいのかなど、平常時からより多くの市民に活用していただけるよう、出前講座や地域の防災訓練などを通して啓発に努めてまいりたいと考えております。 ◆5番(中村さと美君) 御答弁をいただきました。今回の改定では、高齢者の方々にとってのわかりやすさを重視し、伝えるべき情報をなるべくシンプルな形で伝えられるように作成されたとの御答弁でありました。また、斜線やドット表示を使用し、全体のバランスに配慮した構成になっているとの御答弁でしたが、色は重要な情報伝達手段の一つですけれども、色による表示の多くは一般色覚者の見え方を中心に設計されております。しかしながら、日本では男性で20人に1人、女性で500人に1人、全体では300万人以上の方に色の見え方に特性があるとされており、こうした方たちは生肉と焼いた肉が同じに見え、焼き加減がわからなかったり、色で区別されている配線コードの接続に苦労したり、学校では黒板のチョークを初め、授業で使用する物の色の違いがわからなかったりと、不便を感じながら日常生活を送っております。こうしたことから、色の見え方の多様性に配慮し、全ての人に色の情報がきちんと伝わる考え方であるカラーユニバーサルデザインをもとにしたまちづくりが重要になってまいります。ぜひとも次回の改定時にはカラーユニバーサルデザインの導入を検討いただき、全ての人に優しいハザードマップの作成をお願いし、今回の一般質問を終わりにいたします。 ○議長(松本賢一君) 5番 中村さと美議員の質問を終わります。 △休憩 ○議長(松本賢一君) この際、暫時休憩いたします。  午後 2時22分休憩   ──────────────────────────────────────────── △再開  午後 2時50分再開 ○副議長(時田裕之君) 会議を再開いたします。  休憩前に引き続き一般質問を行います。  7番 丸山芳典議員の発言を許します。                  (7番 丸山芳典君登壇) ◆7番(丸山芳典君) 議席番号7番 丸山芳典です。初めて一般質問させていただきます。本市の福祉向上と地域づくりに真摯に取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。それでは、通告に基づいて一般質問をさせていただきます。  高齢者のお出かけ支援ですが、高齢者等が生活に必要な食料や物資の買い物、病院への通院など、外出しなければならない用事が発生したときの交通手段に大変な苦労をしているとお聞きしています。高齢者の外出機会が減ってしまうと、生活に支障を来すことにつながりかねません。高齢者が住みなれた地域で安全に安心して生活していくために必要な本市の高齢者買い物支援策について、どのような施策があるかお聞かせいただきたい。 ◎福祉部長(吉井仁君) 丸山芳典議員の高齢者のお出かけ支援についての御質問にお答えいたします。  本市が実施しております高齢者買い物支援事業は大きく4つございます。発足順に、1つ目の高齢者の見守りを兼ねた移動販売事業は、高齢者の見守りを兼ねながら、日用品や食料品などの生活物資全般を移動販売していただくというもので、車両の購入費や設備の更新費、運営費等の一部を補助することにより、現在10事業者に協力いただいております。2つ目は、倉渕地域高齢者買い物支援事業でございまして、過疎地域に指定されている倉渕地域において、公共交通空白地有償運送制度を活用し、ボランティアの送迎による買い物支援を実施しております。3つ目は、高齢者等買物代行事業でございまして、買い物に困っている高齢者のかわりに、事前にマッチングしたボランティアが買い物を代行するというもので、ボランティアの方には高齢者への声かけや見守りを行っていただいております。4つ目は、高齢者向け買い物支援タクシーチケット交付事業でございまして、買い物困難地域の高齢者支援としてタクシーを利用した買い物支援を行う町内会に対してタクシーチケットを交付するというもので、区長や買い物に付き添うボランティアの皆さんなど、町内会が実施主体となって運営されているところでございます。 ◆7番(丸山芳典君) 御答弁をいただきました。高齢者買い物支援事業は大きく4つの事業があることがわかりました。
     御答弁の中の2点目の倉渕地域高齢者買い物支援事業についてですが、倉渕地域は少子高齢化が顕著な地域であることは御承知のとおりです。現在も人口減少が続いております。市のホームページで確認したところ、ことし8月末現在の地域人口は3,379人まで減少しています。さらに高齢者人口の割合が45%を超えており、市内の他の地域と比較すると、10%から20%も高くなっております。人口増加と定住が望まれる地域です。倉渕地域は路線バスの便数が少なく、タクシー等の公共交通機関もないことから、地域の高齢者が大変苦労をしていると伺っております。今後においても高齢者が増加することが予想されることから、倉渕地域高齢者買い物支援事業の概要について、もう少し詳しくお教えください。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  倉渕地域では、公共交通の少なさや高齢化等により、買い物に苦労している高齢者が多いことから、平成24年11月より、道路運送法による過疎地有償運送の制度を活用して、倉渕買い物おでかけ便せせらぎ号を開始いたしました。この事業は、倉渕地域内でボランティアの方が運転する車で利用者宅と地域内の商店、または最寄りのバス停間の送迎を目的として利用を開始いたしました。平成28年度からは利用目的を拡大し、医療機関や公共施設等への送迎も可能としたことで、利用者数も順調に伸びております。実施主体は高崎市社会福祉協議会倉渕支所で、対象者は倉渕地域在住の65歳以上の高齢者でございます。運行区域は倉渕地域内限定で、運行日は月曜日から金曜日、事前予約制になっており、利用料金は片道100円でございます。市では、運営費、車両維持費等に対して補助しております。また、本事業は道路運送法に規定される制度を活用して実施していることから、運輸支局、バス協会、地元代表区長等で構成される公共交通空白地有償運送運営協議会において運行状況の確認等も行っております。 ◆7番(丸山芳典君) 概要をお答えいただきました。この倉渕地域高齢者買い物支援事業が、富岡市長と執行部の御努力により創設されたことに感謝を申し上げます。御答弁にありましたこの事業は、平成24年11月から倉渕買い物おでかけ便せせらぎ号として運用されており、最初は利用者が少なかったようですが、平成28年4月から医療機関や公共施設である倉渕支所や健康診断会場などへの送迎を可能としていただいたことにより、利用者数が増加しております。私が地元開業医に診察に行った折に、このおでかけ便の利用者にお話をお聞きしたところ、自宅から路線バスの停留所やぐるりんの停留所まで距離があり、大変なので、自宅まで迎えに来ていただけると大変助かりますとか、医療機関の玄関先につけてくれ、そして帰りには薬局にも寄っていただけるので助かります、またバスの乗りおりは大変なので、乗用車で来てくれると大変助かりますなどと聞いております。この倉渕買い物おでかけ便は、倉渕地域に住んでいる高齢者に大変好評です。この事業の過去5年間の利用実績をお聞かせください。 ◎福祉部長(吉井仁君) 再度の御質問にお答えいたします。  倉渕買い物おでかけ便せせらぎ号の過去5年間の利用実績を申し上げますと、平成26年度は登録者数30人、運行回数26回で、延べ利用人数26人、平成27年度は登録者数32人、運行回数74回で、延べ利用人数76人、平成28年度は登録者数43人、運行回数158回で、延べ利用人数203人、平成29年度は登録者数48人、運行回数187回で、延べ利用人数225人、平成30年度は登録者数60人、運行回数250回で、延べ利用人数325人となっております。事業開始時は利用状況が低調だったことから、段階的に運行形態等を変更し、利便性の向上を図ってまいりました。平成28年4月からは、買い物以外の目的でも利用できるよう、医療機関や公共施設等への送迎も可能としたほか、月曜日から金曜日までの平日全てを利用できるようにしたことで、大幅な利用増につながっております。 ◆7番(丸山芳典君) 実績について御答弁をいただきました。利用実績は確実に増加していることがわかりました。また、平成30年度を例にとると、運行回数250回で、延べ利用人数325人となっており、1運行当たり1.3人となっております。有効かつ効率的に運用していただいていることがわかります。実施主体の高崎市社会福祉協議会倉渕支所及び関係者の御努力がうかがえます。今後さらに高齢化が進み、昨今の新聞等で報道されている高齢運転者の交通事故がふえている状況を鑑みると、自動車運転免許証を所持して車を運転している方が高齢となり、自動車運転免許証の自主返納が増加することが見込まれることなどから、今後もこのおでかけ便の利用が増加することが想定できるので、この事業の拡充を御検討していただけますようお願い申し上げます。  また、補足ではありますが、この事業は倉渕地域が公共交通の空白地域ということで道路運送法による過疎地域有償運送制度を活用し、創設していただいた事業ですが、倉渕地域以外でも路線バスの便数が少なく、公共交通機関もない地域や既存のバス停留所までの距離が遠い地域なども現に存在します。これらの地域では過疎地域有償運送の制度を活用できないとしても、地域の実情を考慮して御検討いただき、このような事業の実施が必要な地域があれば、実施をお願いしたいと思っております。  以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(時田裕之君) 7番 丸山芳典議員の質問を終わります。  次に、6番 三井暢秀議員の発言を許します。                  (6番 三井暢秀君登壇) ◆6番(三井暢秀君) 議席番号6番 三井暢秀です。通告に基づいて質問します。  1項目めは、治水対策についてです。今夏も九州豪雨に見られるように、河川の氾濫において多くの犠牲をもたらし、水害が後を絶ちません。先ほど荒木議員や中村議員からもお話がありましたが、本市において7月23日の夜遅くから24日の明け方にかけて、高崎地域を中心に道路冠水や倒木、家屋への浸水害が発生しました。被害状況を見れば、道路冠水による家屋等の被害もあり、今回被害に遭われた方々に対して心よりお見舞い申し上げます。本市としましても、市職員を初め、地域の皆様と連携しながら、夜中から朝方にかけて、住民の皆様方の避難や被害状況の把握など、集中豪雨にかかわる対応に努めていただいた御努力に敬意を表します。  本市では平成26年度から、土砂災害や水害、大規模地震に備えるため、危険箇所総点検を開始し、今年度は豪雨時に上流からの土砂流入に伴う河床の上昇により、土砂と洪水の氾濫が複合的に発生する土砂洪水氾濫に着目し、中小河川の土砂洪水氾濫防止対策をテーマとして点検を実施しました。5月24日から7月17日まで、延べ1,544名の職員による総点検を実施し、災害の発生を未然に防止するとともに、災害時への備えの充実強化を図り、市民の生命、身体及び財産を災害から保護することに御尽力いただき、感謝を申し上げます。本市における防災計画、防災の基本理念は、市民の生命、身体及び財産を災害から守ることを目的にし、行政上最も基本的で重要な施策であります。防災には時間の経過とともに、災害予防、災害応急対策、災害復旧・復興の3段階があり、それぞれの段階において最善の対策をとることが被害の軽減につながります。しかし、近年においては、地球規模で大洪水や大渇水が頻発しており、短時間に集中して降るゲリラ豪雨や、次々と発生した積乱雲が列をなし、数時間にわたって同じ場所を通過、停滞することでつくり出される線状降水帯がふえ、河川や下水道だけでは雨水を制御できずに、大規模な洪水により被害をもたらしております。  そこで1点目は、7月23日から24日にかけて発生した井野川の氾濫について質問します。初めに、井野川沿川の浸水被害の経過と今後の対策について伺います。 ◎建設部長(宮石修君) 三井暢秀議員の1点目、治水対策についての御質問にお答えいたします。  井野川沿川の浸水被害の経過でございますが、7月23日から24日にかけ、井野川流域を中心に集中豪雨があり、短時間に井野川の水位が上昇したため、河川に流れ込むことができなかった雨水が水路等からあふれ、内水被害が発生したものと考えております。今後の対策につきましては、浸水被害地域の流域調査や現地測量を行い、バイパス排水路の整備など、内水被害の軽減につながる対策工事を実施していく予定でございます。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありましたが、今回の井野川の氾濫は、井野川上流域での集中豪雨、下流域での短期的に集中した豪雨の影響であったこと、さらに天王川や染谷川、一貫堀川などの複数の支流から大量の水が流れ込んだことにより、短時間で井野川の水位が一気に上昇し、川へ流れ込むことができなかった雨水が水路等からあふれてしまう内水被害であったとのことでした。平成最悪の豪雨被害をもたらした昨年の西日本豪雨のときにも、中小河川における逆流現象、バックウオーター現象が発生し、中小河川から大きな河川へ水が流れず逆戻りし、中小河川が氾濫し、大きな被害を受けております。  そこで2点目は、本市における河川の水位上昇によって発生する逆流現象の対策について伺います。 ◎建設部長(宮石修君) 再度の御質問にお答えいたします。  排水路の水を河川へ排水する管路を樋管といいますが、この樋管には河川の水位上昇によって発生するバックウオーターと言われる逆流現象を防ぐ対策として、河川管理者と協議のもと、水門を設置しております。集中豪雨などにより河川の水位が上昇し、逆流現象が発生した場合、樋管の水門を閉めることによって、河川から沿川住宅地等への水の逆流を防ぐことができます。しかしながら、雨量や地形等の条件によっては、水門を閉じたために沿川からの雨水が河川へ流れ込むことができず、低い土地や道路が冠水してしまうことも起こり得ます。逆流現象を含めた河川沿川の浸水被害対策につきましては、樋管へ流れ込む排水路の状況を調査した上で、当該地域へ集中する雨水を分散する方法を検討し、適切な対策を講じてまいりたいと考えております。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。雨量や地形等の条件によって、樋管の水門を閉めても沿川からの雨水が河川へ流れ込むことができずに、低い土地や道路が浸水してしまう可能性を十分にはらんでいるということです。逆流現象と沿川の浸水被害対策として、特に短期的に集中した豪雨による雨水をどのように分散していくのかが急務の課題となります。私も一貫堀川の支流を見てきましたが、草木が繁茂している状態で、土砂堆積も多いように感じ、流下阻害等により支流としての役目を果たしているのか疑問に感じました。1級河川に流れる全ての支流の逆流現象対策と浸水被害対策が重要と考えます。対策としましても、河川や水路の改修を含めて短期的にすぐにはできませんが、本市として長期的に考え、排水するための雨水の河道の整備や新たな河道をつくることなど、支流としての役目を果たす対策を計画的に推し進めていただくよう強く要望します。また、本市においても、降雨時に早期に水路内の水量調整ができる水門の自動化及び遠隔化の実施により、浸水被害の軽減を図っていただいておりますが、想定以上の降雨時における水門の適正な操作が図れるよう要望し、3点目の質問に移ります。  3点目は、本市における内水被害軽減のための具体的な対策について伺います。 ◎建設部長(宮石修君) 再度の御質問にお答えいたします。  河川の急激な水位上昇を防ぐには、河川への流入量を抑えなければなりません。近年の想定を超えた短時間豪雨への排水対策につきましては、効果的と考えられる対策を実施しております。具体的には、区画整理事業でその区域面積に応じた調整池を整備し、雨水を貯留させることにより、大量の雨水が一気に河川へ流出することを防ぐことや、毎年実施している危険箇所総点検において土砂堆積の多い場所や雑木の繁茂している河川について、国や群馬県へ要望し、河道整備等を実施しております。また、宅地からの雨水排水も水位上昇の一因となっており、開発許可に際して雨水の流出量を抑制するため、法令に基づいた調整池や貯留浸透施設等の整備、透水性舗装なども指導しております。今後も内水被害の軽減のため、効果的な方法を研究してまいりたいと考えております。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。本市ではさまざまな内水被害軽減の具体策を行っていることがわかりました。治水対策は一朝一夕にはいかない困難な事業でありますが、今後も引き続き各事業の継続、促進をしていただき、内水被害軽減のために効果的な方法を研究していただくことを要望します。  これまで日本の水害対策は、降った雨を素早く河川に集めて海まで流すことに重点が置かれ、下水管や堤防の整備が進められてきました。しかし、近年は想定を超す豪雨がふえ、河川だけで雨水を制御するのが難しくなってきました。国土交通省は2010年に、今後の治水対策は地域全体で雨水の処理を分担し、河川への流出は極力おくらせて、河川の負担を軽くするという方向へ重点を移す考えを打ち出し、こうした動きを踏まえて、2012年に兵庫県では総合治水条例をつくり、水をためる対策に乗り出しました。その事例としては、ため池を掘り下げ、事前に水位を下げ、大雨に備える、学校や公園のグラウンドに低い囲いを設け、敷地に降った雨を一時的にためる、雨水をためる調整池の設置を義務づけるといった取り組みが展開されています。また、昨年7月の西日本豪雨において、兵庫県豊岡市では、県の施設地下に設けた貯水槽と県立豊岡高校の校庭で計2,700立方メートル、25メートルプールの約7杯分と言われますが、その雨を一時的にためて、市街地への浸水を軽減しました。これらの事例は、さまざまな工夫で雨水を貯留し、河川に流れ込む量を減らして洪水のリスクを減らすという取り組みです。本市においても防災・減災対策として、水をためる対策に力を広げていただきたいと思います。要望として、特に洪水被害を軽減する田んぼダムや、休耕地を活用した治水対策を要望します。  また、雨水を蓄える効能は、洪水のリスクを減らすことだけではありません。雨水をトイレや植物への水やりに使えば、節水や省エネにつながり、地震で水道がとまったときや発災時には非常用水として使用できます。国においても、国や独立行政法人が新設する施設に雨水タンクの設置を奨励する法律をつくりました。自治体としては、タンク購入費に補助金を出しているとのことです。本市における治水対策の計画、対策について御答弁がありました。住民の皆様が安心して暮らせるまちづくりを目指して、治水の安全性を高め、水害に対し生命や財産を守る治水対策を総合戦力で構築していただくことを述べて、2項目めの質問に移ります。  2項目めは、公共交通の役割についてです。本市の第6次総合計画の中で、公共交通の充実について施策の基本方針が描かれています。前回の一般質問において、本市の公共交通の現状について、特にバス利用について質問しました。今回は鉄道交通に特化して質問します。第6次総合計画において、鉄道交通網では新駅の設置や既存駅舎のバリアフリー化、駐車場、駐輪場等の駅及び駅周辺施設の機能充実を図り、自家用車から公共交通への転換を促進し、さらに公共交通網の強化と地域住民の利便性向上のために、JR信越本線北高崎駅と群馬八幡駅間の新駅設置に向けた取り組みを進めると書かれております。  そこで1点目の質問ですが、平成30年10月に高崎市がJR信越本線北高崎駅と群馬八幡駅間の新駅設置に向けた住民アンケートを実施されましたが、アンケート調査の概要と集計結果について伺います。 ◎都市整備部長(内田昌孝君) 2点目、公共交通の役割についての御質問にお答えいたします。  本市では、平成30年10月に新駅予定地を中心とした半径4キロの圏域にお住まいの方や周辺の事業所、高崎経済大学、本市に隣接する安中市の一部地域を対象として、豊岡新駅(仮称)設置に関するアンケート調査を実施いたしました。調査結果でございますが、3万8,132人に調査票を配付し、1万4,081人の方から回答を得られ、そのうち3,919人、27.8%の方から新駅を利用するとの回答をいただいております。平成6年に実施した高崎問屋町駅計画時の同様のアンケート調査では、新駅を利用するとの回答が12.2%であったことから、豊岡新駅(仮称)には高い期待感が寄せられているものと考えてございます。現在本市では、このアンケート調査の結果を踏まえ、駅利用者の推計や駅施設の規模等の検討を進めているところでございます。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。豊岡新駅に高い期待感が寄せられているとのことでした。  次に、豊岡新駅が設置される近隣住民皆様の御要望や御意見について伺います。 ◎都市整備部長(内田昌孝君) 再度の御質問にお答えいたします。  昨年度実施いたしましたアンケート調査では、設定した設問以外に多くの方から自由な御意見をいただいてございます。主な意見としましては、パーク・アンド・ライド駐車場や駐輪場の整備、信越本線の運行本数増便などの御意見がございました。本市といたしましては、このような御意見も参考にしながら、新駅の検討を進めてまいりたいと考えてございます。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。  次に、8月15日付の上毛新聞にも掲載されていましたが、本市内にあるJR駅の利用実態について伺います。また、利用実態から見える今後の駅の役割について伺います。 ◎都市整備部長(内田昌孝君) 再度の御質問にお答えします。  市内JR駅の1日の平均乗車数につきましては、高崎駅が前年に比べ、伸び率が3.7%、高崎問屋町駅が3.3%と、主要な駅において乗車数が増加しております。高崎駅におきましては、高崎アリーナや大型商業施設のオープンなど、駅周辺を取り巻く環境が大きく変化したことが利用者の増加につながったものと考えております。また、鉄道駅は、高齢者や障害者を初めとする市民の日常的な移動を支える、地域社会に欠かすことのできない基幹的な公共交通の拠点としての役割が非常に大きいものと考えてございます。このようなことから、本市といたしましてはより一層の公共交通の強化を図るため、新駅設置や施設のバリアフリー化などを推進し、地域住民の暮らしに沿った公共交通ネットワークの充実を図ってまいりたいと考えております。                  (副議長議長席を退席、議長議長席に着席) ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。JR駅の利用実態は、高崎アリーナや大型商業施設のオープンなど、高崎駅周辺を取り巻く環境が大きく変化したことが利用者の増加につながったものだと言えます。しかし、その他の駅を見てみますと、減少傾向にあるのが実態と言えます。地方のローカル線を初めとする多くの地方路線が、今国の問題にまで発展しています。交通政策の重要課題となる鉄道は、本市においても現在、信越線を含み、多くの路線で無人化やワンマン化が進み、年々列車本数が減少し、駅においても無人化、もしくは委託駅がふえ、チケットレス化などによる機械化が進められ、人がいない駅となっています。人がいない駅ということは、異常時における対応がおくれ、列車遅延が拡大します。例えば人身事故等の対応や輸送障害等が発生すれば、管理駅や支社からの対応となり、無人駅や委託駅がたくさんあるということは、人がいないので、その分のロスが生じ、列車の遅延にもなります。また、車椅子で鉄道を利用する方においては、5日前の申請がなければ対応を断っていると聞きます。ワンマン列車においても車椅子対応ができないとのことで断っているそうです。年々、利用する方々にとって鉄道の安全やサービスが低下してきていると言われております。必要な効率化であればいいのですが、利用者の利便性の低下を招いているのが現実です。駅の活性化は地域を活性化させる重要な問題であり、今後の駅のあり方を改善、強化し、しっかりと取り組む事案であると考えます。人がいる駅をつくり、利用者に対して、誰もが安心する安全やサービスを提供できる駅にすることです。また、駅から始まるまちづくりとして、駅周辺施設の充実を図り、地域産業を活性化させ、地域住民が集う駅にすることなど、より一層の公共交通網の強化を図り、公共交通機関としての役割を目指さなければなりません。ですから、今後の公共交通機関の将来像には本市との連携が必要不可欠であると言えます。豊岡新駅に住民の皆様から高い関心が寄せられているとの回答がありましたが、豊岡新駅が地域の方々にとっても、誰もが安心して利用できる駅にしていかなくてはなりません。私も地域の方々から要望や意見をさまざま聞いております。  特徴的なものを要望として上げさせていただきます。御高齢者の方々からは、駅を利用するに当たり、バリアフリー化が充実していること、駅に人がいること、買い物や病院へ通うまでの二次交通の利用が便利であること、通勤通学の利便性として駅周辺にパーク・アンド・ライド駐車場や駐輪場を充実させ、通勤通学路の整備を行うこと、大学、高校への通学路の確保、橋梁の設置を期待しています。また、駅までの道路交通網の整備を行い、通勤通学時間帯における君が代橋、406号線、環状線の渋滞解消や周辺地域の企業、観光の充実を図ることなどが出されております。このような利用者の方々のニーズに合った環境整備がマッチングし、鉄道の利便性向上と利用促進を最大限図っていくことを要望しまして、最後の質問に移ります。  今後の鉄道交通の充実に向けて、県との連携についてどのように考えているのか、また今後の取り組みについて、県と連携してどのようなものを計画しているのか伺います。 ◎市民部長(小泉貴代子君) 再度の御質問にお答えいたします。  公共交通の中でも鉄道は最も広域なものであり、どの路線も高崎市内では完結せず、複数の市町村にまたがって路線網を形成しております。このため、鉄道網の活性化や利便性の向上、利用促進などの取り組みに当たりましては、鉄道事業者や沿線自治体だけでなく、広域行政を受け持つ県とも連携し、一体となって推進していくことが重要であるというふうに考えております。群馬県では、自動車以外の移動手段も選択できる社会の実現を目指し、平成30年3月に群馬県交通まちづくり戦略を策定いたしました。この戦略において、鉄道路線を基幹公共交通軸と位置づけ、将来にわたって存続、維持していくための緊急対策として、平成30年度から令和2年度までの3年間で、県内14の鉄道路線ごとの鉄道利用促進アクションプログラムを策定し、それぞれの路線の利用促進に取り組むこととしております。  具体的には、県と沿線市町村、鉄道事業者が連携して、県内全ての鉄道路線について現地調査や意見交換などを行い、各路線の現状と課題点を明確化し、沿線の人口や利用の将来推計を踏まえ、駅前広場や駐車場、駐輪場の整備など、必要な利用促進施策を研究、検討し、アクションプログラムとして取りまとめます。通勤や通学、通院や買い物等の日常生活を支えるとともに、魅力あるイベントや観光誘客で地域のにぎわいを創出するためにも、県と沿線自治体、鉄道事業者、地域住民、それぞれがどうアクションすべきかを提言し、必要な環境整備を進めながら鉄道利用者の増加を図ろうとするものでございます。今年度は、高崎市が関係する路線といたしましてJR上越線、JR信越本線、上信線の3路線のアクションプログラムの策定が進められているところでございます。高崎市といたしましてもこれらの策定に積極的に参画し、鉄道の利便性向上と利用促進に取り組んでまいりたいと考えております。 ◆6番(三井暢秀君) 御答弁がありました。群馬県交通まちづくり戦略の策定において、3年間で県内14の鉄道路線別に鉄道利用促進アクションプランを策定することや、本市においても今年度に上越線、信越本線、上信線の3路線のアクションプログラムの策定が進められていることがわかりました。今後も公共交通のネットワークの再構築を図り、自家用車以外の移動手段も選択できる社会の実現を目指し、新たな交通手段の確保策を県と沿線市町村、鉄道事業者が連携して、鉄道事業の活性化に取り組んでいただくことを述べて、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松本賢一君) 6番 三井暢秀議員の質問を終わります。   ──────────────────────────────────────────── △延会 ○議長(松本賢一君) この際、お諮りいたします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これに御異議ありませんか。                  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本賢一君) 御異議なしと認めます。  よって、本日の会議は延会することに決しました。  次の本会議は、明日11日定刻に開きます。  本日は、これにて延会いたします。                                       午後 3時28分延会...